一般社団法人 日本褥瘡学会

在宅褥瘡管理者

在宅褥瘡管理者資格審査の手引き

2024年8月

一般社団法人 日本褥瘡学会
理事長 須釜 淳子
担当理事 漆舘 聡志

日本褥瘡学会は、在宅患者訪問褥瘡管理指導料算定に係る「在宅褥瘡管理者」の資格審査を下記の要領で実施いたします。

1.申請資格

  1. 5年以上医師または看護師として医療に従事し、褥瘡対策について1年以上の経験を有する者
  2. 在宅褥瘡ケアに係る所定の研修を修了している者

    *所定の研修とは、日本褥瘡学会が平成26年5月より開催した6時間の講習会を受講し、併せて褥瘡予防・管理ガイドラインに準拠した治療・ケアを実施した5症例以上の経験を有することである。

    *申請資格の看護師は准看護師を除く

2.認定審査用提出書類

  1. 資格申請書 1部(様式1)
  2. 職種免許証(写) 1部
  3. 履歴書 1部(様式2)
  4. 在宅褥瘡管理者養成セミナーeラーニング受講証 1部(原本)
    (現地開催の在宅褥瘡管理者養成セミナー受講証も可)

    ※完全受講後に発行される受講証は、認定審査用提出書類「講習会受講証 1部」に相当します。

  5. 症例報告書  5部(1例につき1部)(様式3)
  6. 認定審査料(会員:5,000円、非会員:10,000円)の振込領収書またはそれに代わるもののコピー

    ※会員とは日本褥瘡学会正会員です。施設会員、賛助会員は該当致しません。

    上記を1から順番に並べ、チェックシートを同封しご提出ください。

在宅褥瘡管理者 資格審査申請書類チェックシート

3.書類提出期間

2024年11月5日~11月14日(当日までに必着)
期間外のご提出は受付いたしかねますのでご了承ください。

4.書類送付先および認定審査料振込先

認定審査提出書類は,簡易書留にて委員会へ送付してください。 なお,認定審査料は納付後に返却はいたしませんのであらかじめご了承ください。

〒169-0072 東京都新宿区大久保2-4-12 新宿ラムダックスビル9 階
(株)春恒社学会事務部内 日本褥瘡学会事務局
日本褥瘡学会 在宅褥瘡管理者認定委員会 宛
jokusou@shunkosha.com

郵便振替口座
00120-5-486136
ゆうちょ口座
〇一九(ゼロイチキュウ)店 当座預金 0486136
加入者名
在宅褥瘡管理者認定委員会

*通信欄に「資格審査手数料」と記載してください。

*申込者のご名義であることをお確かめください。

在宅褥瘡管理者申請に関するよくあるご質問

5.審査日および結果の発表

2024年11月に審査を実施いたします。次回審査は2025年3月を予定しています。

6.申請書類作成に関する注意事項

  1. 日本褥瘡学会認定師、在宅褥瘡予防・管理師の資格を有する医師、看護師は改めて申請する必要はありません。
  2. 記載は印字か黒いボールペン(PILOT FRIXION BALLは不可)を用いて、楷書で記載し、所定の用紙に納まるように作成してください。
  3. 様式3の括弧内には、医師もしくは看護師いずれかの職種を記載してください。
  4. 医師、看護師ともに、申請者が介入したDESIGN-Rの評価でd2以上の褥瘡を有する症例の治療経過を症例報告書(様式3)に記載して提出してください(5症例)。
  5. 様式3の左欄には、申請者が治療・ケアを開始した時期の病変部の写真もしくはイラストを貼付し、その時点におけるDESIGN-R(もしくはDESIGN)評価を記入してください。
    なおDESIGN-Rの表記には最近多くの誤りがありますので注意点を症例記録チェック事項に加えました。必ずご参照ください。

褥瘡の評価については、ブレーデンスケール、OHスケール、在宅版K式スケールのいずれを用いても構いません。
治療の経過には、治療開始から褥瘡の改善が見られた一定期間の経過(少なくとも2週間以上)を記載してください。

7.日本褥瘡学会 在宅褥瘡予防・管理師資格 登録について

本審査に合格した方で本会正会員もしくは合格後に入会された方は日本褥瘡学会が認定する「在宅褥瘡予防・管理師」への資格登録ができます。 「在宅褥瘡予防・管理師」に登録の希望がある方は申請書に登録希望の旨、ご記入ください。 (「在宅褥瘡予防・管理師」の審査料は不要ですが、3,000円の登録料が必要となります。) 詳細は「研修修了証」送付の際に同封されている案内状をご確認ください。  

日本褥瘡学会の認定師制度について

申請書類

在宅褥瘡管理者申請に関するよくあるご質問

Q.資格審査の5症例は在宅のものでなければならないか?

A.
資格審査の5症例について厚労省も在宅での褥瘡ケア経験を問うことはなく、また「在宅の褥瘡患者症例」と明文化されていないので、病院のケースであっても問題ないと考えます。

Q.過去の症例はどれくらいさかのぼれますか?

A.
申請者が医師または看護師(准看護師を除く)として治療に係った症例ならば、過去の期間制限はございません。

Q.ひとつの症例を資格申請する他の申請者(医師、看護師)と共有してそれぞれが提出しても良いか?

A.
同一症例、同一部位は一人の申請にしか使えません。但し、部位が異なれば別の申請者も使用できます。したがって、褥瘡が3部位にあれば3名の申請者が症例として使用可能となります。

症例記録チェック事項

1.
必須の患者情報(年齢、性別、褥瘡の部位、日常生活自立度、基礎疾患)が記載されていること。
2.
治療開始時、経過中、終了時の所見(写真かイラスト)があるか(少なくとも2つの写真かイラストは必須)。
治療開始から終了まで2週間以上経過していること。
ただし、2週間以内に死亡した症例や治癒した症例では2週間以内の記録でも問題ない。
3.
写真やイラストに付した記載事項(DESIGNもしくはDESIGN-R、寝具、栄養投与経路、アルブミン値)が記載されていること(アルブミン値以外は必須記載事項)。
DESIGN-Rの表記としては以下をご留意ください。
1)
DESIGN-Rは必ず総点数を記入してください。その場合、深さ(D,d)の点数は加えません。またDのあとはハイフン(-)を入れてください。この表記が誤っていると再提出または不合格とします。
正しい例)
D3 - E6s3i1g3n0p0 :13点
間違った例)
  1. D3E6s3i1g3n0p0 : 16点 (D3のあとにハイフンがない、総点数にDの3点を入れている)
  2. D3E6s3i1g3n0p0 (D3のあとのハイフンがない、総点数が未記入)
2)
治癒している場合のDESIGN-Rは0点や治癒でなく、d0-e0s0i0g0n0p0:0点と記載すること。
4.
症例の経過の記載において
  1. 症例の問題点と褥瘡の評価がなされていること
    (必ずしもブレーデンスケールやOHスケールなどを用いていなくてもよい)
  2. 体圧分散の方法について記載されていること(寝具、体位交換など)
  3. 栄養評価が行われていること
    (栄養や食事摂取に問題ない場合でも栄養管理は問題なく経過した、等必ず記述すること)
  4. 局所管理について記載されていること
  5. 全身管理、局所管理がガイドラインから逸脱していないこと
5.
症例の総括(まとめ)、転機などが記載されていること

以上の項目が全て記載されていればガイドラインに沿った研修記録として認める。

*なお、Q&Aにも記載されているが、同一患者の同一部位の記録は1名の申請者しか申請に用いることはできない。
他部位であれば他の申請者が用いることは可能である。
すなわち、同一患者にあった3か所の褥瘡の治療記録は1部位につき1名、計3名の申請者が用いる事が出来る。